今回のフォーラムでは、スマートミックスに関連した国家の行動、テクノロジーおよび人工知能(AI)、すべての人々への救済へのアクセス、気候変動、環境問題、自然に基づく解決策、先住民の権利、人権デューデリジェンスなどが焦点となっていました。とりわけAIに関するセッションや法的拘束力のあるビジネスと人権条約などが関心を集めていました。
救済に関連したセッションは、以下のとおり9本開催されました。
- 効果的な救済措置とスマートミックスの組み合わせの実施(本セッション)
- 気候変動訴訟によるハードル引き上げ(本セッション)
- 救済へのアクセスにおける現実~アフリカにおける産業ダイヤモンド鉱山による人権および環境被害の救済に関する草の根の視点(危険にさらされているグループに関するスナップショットシリーズ)
- 「重要」鉱物のバリューチェーンにおける人権侵害の防止と救済~ラテンアメリカとアフリカからの洞察と大陸横断的な学習(危機に瀕するグループに関するスナップショットシリーズ)
- 北ヨーロッパにおける移民労働者の効果的な救済へのアクセス(ステークホルダー関与に関するスナップショットシリーズ)
- メガスポーツイベントにおける人権デュー・ディリジェンス~政策から実践、救済措置へ( BHRアジェンダのその他の関連トピックに関するスナップショットシリーズ)
- 効果的な苦情処理メカニズムの構築~ビジネス生態系全体にわたるソリューションの混合実施(ビジネスにおけるHRDDの実用的なアプローチとツールに関するスナップショットシリーズ)
- ビジネスと人権に関する訴訟(BHRアジェンダに関連した他のトピックに関するスナップショットシリーズ)
- 国家基盤型の司法メカニズム(BHR非公式対話)
当機構からは、主催団体の依頼に応じて、高橋代表が「ビジネスと人権に関する訴訟」セッション、植田マネージャーが「効果的な救済措置とスマートミックスの組み合わせの実施」セッションにそれぞれ登壇し、JaCERの取り組みについても紹介しました。
このフォーラムは、世界中から関係者やステークホルダーが直接対話できるサロン的な役割も果たしており、当機構も多くの方々とエンゲージメントを実施しました。以下、ジュネーブでエンゲージメントを行った主な個人・団体です。
- Surya Deva (Professor at the Macquarie Law School, Australia)
- Dante Pesce (Founder and Executive Director of the VINCULAR Center for Social Responsibility and Sustainable Development at the Catholic University of Valparaíso, Chile)
- Anita Ramasastry (Henry M. Jackson Professor of Law and the Director of the Sustainable International Development Graduate Program at the University of Washington School of Law.)
- Pawat Satayanurug (Vice Dean Research and Academic Resources, Chulalongkorn University)
- David Simpson (Former Director of the Compliance Review and Mediation Unit, the African Development Bank Group)
- UN Environmental Program Finance Initiative
- Business & Human Rights Resource Centre
- Banktrack
- OECD Watch
当機構は、この機会を捉えてパリ及びコペンハーゲンにも訪問し、経済開発協力機構(OECD)責任ある企業行動チーム、デンマーク人権研究所の担当者とも対話を実施しました。
当機構は、今後もこうした内外のフォーラムやイベントに積極的に参加し、対話救済メカニズムの強化に努めるとともに、得られた知見を会員企業の皆様に還元していきたいと考えております。