【開催報告】第16回JaCERラーニング・ラボ「外国人労働者の現状と対応~外国人相談専門機関の事例から~」を開催しました
2026年8月25日、JaCERは、第16回ラーニング・ラボ「外国人労働者の現状と対応~外国人相談専門機関の事例から~」をオンラインで開催しました。
本ラーニング・ラボでは、在住外国人支援を専門に行うNPO法人国際活動市民中心【CINGA】のコーディネーター新居みどり氏より、外国人相談事業の現状や外国人労働者が直面する課題について、相談事例を交えながら、ご講演いただきました。
日本に暮らす外国人の増加に伴い、自治体や相談窓口に寄せられる相談件数は年々増加しています。相談内容は、就労や在留資格だけではなく、税金や社会保険、子育て、教育、住居、医療など生活全般に及び、外国人労働者が抱える課題が複雑化していることが紹介されました。
外国人が直面する困難の背景には、「法律の壁」「ことばの壁」「こころの壁」の3つがあります。在留資格による制約、日本語によるコミュニケーションの困難さ、差別や孤立による精神的負担などが重なり、問題が深刻化するケースも少なくありません。
相談事例については、外国人労働者本人だけでなく、その家族や子どもの教育・進学、将来設計にも大きな影響が及ぶ事例が紹介されました。外国人支援においては、個別の課題に対応するだけではなく、関係機関や専門家との連携を通じて包括的な支援を行うことが重要となります。
さらに、多文化共生社会の実現に向けては、外国人への支援だけではなく、受け入れる側である地域や企業、行政の理解促進も不可欠であることが示されました。「やさしい日本語」の活用や偏見・ステレオタイプの解消に向けた取組、「共感」と「対話」を重視したコミュニケーションの重要性について理解を深める機会となりました。欧州で広がり、日本国内でも導入が進められている「反うわさ戦略」の紹介もありました。
外国人労働者を取り巻く課題は労働問題にとどまらず、生活・教育・家族・地域社会に関わる幅広いテーマであることが、今回のラーニング・ラボを通じて、改めて認識されました。今後も多様な背景を持つ人々が安心して働き、暮らすことのできる社会の実現に向けて、理解と対話を深めていくことの重要性を学ぶことができました。
JaCERでは、今後もラーニング・ラボを通じて、ビジネスと人権をめぐる国内外の重要な動向や実務上の課題を取り上げ、会員企業の皆様とともに理解を深める機会を提供してまいります。